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The Day After 29

「ねぇ、せっちゃん・・・。」

「お味噌汁に対しての批判・クレームの類いは一切受け付けません、悪しからず。」

「まぁ、食えればそれだけで充分だろ。」

「多少、煮くずれしてようが生煮えに比べたら断然マシだし。」

みなの前に出された味噌汁の具はジャガイモと玉ねぎ
切るのに手間がかかる上に煮込むのに時間もかかる筆頭候補を二つ
その合間に雪菜はおかずを作っていたために、敢えてそのチョイス
お陰で、無駄に時間かかっていて
春希たち見学組は暇と空きっ腹を持て余していた
そこに出されたお味噌汁二杯
どちらも、不揃いかつ、煮崩れやらで微妙な雰囲気を発している
その自覚のある作り手2人も微妙な表情
それでも、男性陣2人は一応のフォローにはいる
尤も、それがフォローになってるかどうかは検討の余地がありそうだが。

「それもあるけれど、お味噌汁だけ出されても・・・。」

そして、朋だけは不満を表明する
確かに雪菜が別の何かを作っていたはずだし
何もお味噌汁だけ出さなくてもという意見だ

「まずは二人の作品を味わっていただき、採点してください。どっちがどっちのもかは敢えて触れません。」

春希がかずさの方を飲めば必ず、かずさが何らかの反応をみせてしまうであろうから
それを当ててみてくださいとは言わないのだ

「採点って・・・。食えるならそれで充分じゃないか?」

「じゃあ、春希くんはこれで人様にお出しできると思う?」

「・・・まぁ、身内なら?」

その答えが全てだった
見た目から、既に減点対象を通り越して
一発で慣れてない人間が作ったとわかる代物であるため
人様には、ということだ

「どうせヘタクソだよ。」

明らかに拗ねの入ったかずさの声音に
何かフォローをと思った春希だが
既に食べられるだけマシとか言ってしまったために
適当なこともいえない
最初に食べられるは食べられるというレベルと言ってしまったようなものだからだ

「依緒はともかくとして、かずさって何でそんなに不器用なの?」

「悪かったな、不器用で。」

「あたしはともかくなんだ。」

依緒としては分かっていてもやはり言われると気にはなるし
苦笑いを浮かべる
ただ、目の前の料理をみれば、反論しようがない
それでも武也が食べた後になんと言うかだけは
やはり気にしてしまうのもまた、仕方ないこと

そして、かずさはそもそも刃物を使う機会がほとんどないから
切るのにもてこずったし煮加減なんてという状況だった
もし、春希が詳細をみてたら、包丁を取り上げていただろう
危なっかしくて見ていられないはず
いちよう、公の場でピアノを弾く機会がすぐにはないからこそ
料理するのをOKしたものの、やはり手と指は気を使うところ
そして実際にかずさを横で見ていた雪菜は疑問で仕方なかった
あれだけピアノを弾くときに、手と指を器用に動かしているのに
どうして料理においてはそれが発揮されないか

でも、かずさに言わせれば、ピアノと刃物は別物

「だいたい、刃物とピアノの扱いを一緒くたに考える方がおかしい。」

「その指摘は正しそうだけど、普通、初めてでもそこまで酷くないと思うんだけど?」

そもそも、かずさは野菜を切るのに
どう切っていいか分からず、とりあえず半分にするという行動にでた
もしそのまま放っておいたら、どういうものができたのやら

「そんなの知るか。」

「ね、あたしには何のリアクションもないのはなんで?」

むくれたままのかずさに
放置されている依緒

「キャラどおり過ぎるから別にいうことないからだろ?」

「それはそれで、納得がいなかい・・・。」

武也はそんな依緒に現実を突きつけている

「で、みんな、お味はどう?」

「まぁ、食えるな。」

「とりあえずは、問題ないと思う。」

「食べられるは食べられますけど、食べられればいいってものじゃないと思うんですけどね、料理って。」

「つまりは、どっちも最低ラインってことだよね。」

雪菜のまとめの一言が二人の料理が合格なのか赤点回避しただけなのかを示してしまう

「どうせ、あたしの料理なんてそんなもんだよ。」

「だから、練習するんだよ?いい?」

「・・・・・・春希が許可すればな。」

「春希くん?」

「・・・まぁ、折々に?」

「許可してなくね?そのセリフ。ついでに依緒も練習だと。」

「・・・機会があれば、ね。」

「いや、かずさにやらせるのはそこはかとなく不安が・・・。」

依緒は適当な返事をしたのは
結局うまくなったところで、そこに意味を感じないため
少なくともこのメンバーで披露する機会がない故の投げやりな気分がある

そして、春希としては、任せられるか自分に自信がない
というか、絶対にみていたら口出しだけじゃすまないし
自分たち用だと砂糖ぶちこもうとするのをとめる手間があるし
そもそも料理する時にかずさの手が空いてるか分からないし
などという理由によりかずさにお味噌汁を作ってもらう機会そのものも怪しいし
途中交代せずに完成まで漕ぎ着けるかは非常に険しいと言わざるを得ない

「もう、2人ともそれじゃ上手くならないからね・・・。でも、とりあえず今日はそれくらいにして、お夕飯にしよっか。」

「よ!待ってました。」

「武也、お前なぁ・・・。」

「彼女さんがいる人が言っていいセリフですかね、それ。」

雪菜の夕飯に、武也は喜び、依緒とかずさは低調のまま
春希は武也の現金さに呆れ、朋は辛辣なツッコミをする

そんな風に夜はゆっくりと更けていく

けれども、次第に時間は過ぎていき

一日が終わろうとする

そして、みんなにとってはこれからが本番

お泊り会には必須な飲み会があり

そこが本当の舞台だから


~~~~~~~~~~~~~~~~
今回は短めにしました
飲み会のシーンを入れると長くなりすぎますし
ここいらで切ったほうがいいかと思いまして。

そんなわけで前座かつ、料理の出来です。

ここをサラッと流してもよかったんですが、いきなり飲み会に行く前に
ワンクッションおきたかったもので~。

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プロフィール

海雪 海辺月

Author:海雪 海辺月
現在、White Album2 SS、特に冬馬かずさ SSを執筆がメインです。
目次はカテゴリーの未分類においてあります。
Eメール:umiyuki_4s@yahoo.co.jp
@を半角にしてください
メアド載っけてないことに今さら気づきました・・・

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