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秋、暮れて

背中合わせに感じる

温もりと鼓動が何よりの幸せ

互いがこうしていることを感じられるだけで

2人は何でもできる

そのためには何でもする

そう決心して生きてきた

これからも生きていくつもり

そんな些細な、でもかけがえない幸せを

今日も堪能している

昨日も明日も変わらない

そんな2人



秋、暮れて



「寒くなってきたな、春希。」

秋も気がつけば深まりを通り越して
既に冬のような寒さの中、2人は今日もいつものようにして過ごしている

「その格好、どうにかすれば大分マシになると思うぞ。」

相変わらずのシャツのみという薄着を通り越した部屋着なかずさに
春希が至極まっとうではあるが、今までも散々言ってきたことをまたも言う

「春希の好みに合わせてるんだから仕方ないだろ。」

このやり取り自体、既に何度も繰り返したもの

「薄着でいてくれと要望したことは一度もないからな。」

「でもお前、くっついた時、薄着の方が喜ぶじゃないか。」

「それはある、かもしれんが・・・。」

「こんな脂肪の塊のなにがいいのか、よく分からないんだけどもなぁ。」

そう言いながらもかずさは背中を合わせていたのから
春希の背中に顔を向けて、自分の身体を春希に押し付けるようにして抱きつく
春希が喜ぶなら、理由はどうであれ、それをする

「男にはついてないし、性差の象徴だからじゃないのか。」

そして、春希はかずさの柔らかさを背中で堪能しながらも
真面目腐った考察を述べる
そこに色気はとてもない

「ふーん。」

そしてかずさも慣れたもので、そんな春希の考察を生返事で流し
春希の背中を堪能する

「こうしてると、あったかいな。」

暖房はかなりついているし、かずさに激甘な春希だから
かずさが寒いと思うようなことはしないし
それ以上にうっかり風邪をひかせるわけにもいかないから
結局、光熱費を見ないことにして、その格好を許容している

そこがそもそもの原因であり、春希がかずさに甘いという点の象徴

ただ、端から考えれば単に薄着な方がくっつかれると嬉しいからじゃね?としか思えなくもない

そしてそれ自体も間違っていない

だって2人には、互いの温もりが欠かせない

どうしたって、自分の体は寒がり

一人で冬の寒さはとても乗り切れなくて

心まで凍てついてしまい、何も感じられなくなりそうだから

そうならないために、2人には

欠かせない

互いの温もり、存在、その全てを

「暖かいな、春希。」

「ああ、あったかいな。」

仕事する春希にもたれながら
ただ、春希だけを感じているかずさ

仕事をしながら、何より欲しかったものを感じている春希

「やっぱり、リビングより、こっちの方がいいな。」

「あっちは広いから暖房効率めちゃくちゃ悪いから、寒いんだろ?」

「ああ、正直、この格好じゃ無理だ。」

「だったら、・・・て無駄なんだよな。」

「ようやく理解したか。春希は物分り悪いからな。」

「お前にそれを言われると酷く馬鹿にされてる気がするんだが・・・。」

「そうか?でも、あたしの方が理解力はあるぞ?」

「・・・・・・時と場合と種類によってはそうかもしれないが。」

秀才である春希は天才であるかずさにどうしても及ばなかったりすることがある
それを、2人で暮らしたことで知った

「春希は理屈がないと駄目だからなぁ。」

「それはなぁ。形がないものを一から描けってのは苦手なんだよ。」

ついでに、かずさに無意味に自分の弱みを隠そうとするための論戦は仕掛けなくなった
単に、何度もこてんぱにされた故にようやく学習に至ったものではあるが

「まぁ、お前がそういう所が得意だったらそれはそれでおかしいけどな。」

「・・・おかしいか?」

「ああ。春希が咄嗟に機転をきかせてなんて有り得ないだろ?」

「ちょっと待て。それはお前もだろ?」

「あたしはできるぞ。コンサートならそういうこともしてるぞ?」

「・・・そうなの?でもそれピアノに限った話だろ。」

「それ以外はあたしの担当じゃない。」

「そこでそういう話になるわけね。それ、絶対に俺の方が不利じゃん。」

どう考えても、範囲に差がありすぎて話にならないだろうと思う、春希

「最初からそれも分かってたことだろ?」

「そりゃあ、まぁ。」

「そういう約束、だろ?」

「そういう約束、だな。」






「だからこの格好もだな・・・。」

「それはないから。そんな話はしたことないから。」

「いや、でもお前、明らかに、この格好だと仕事するスピード違うだろ。」

「それは・・・ほら、男の事情によるんだよ。」

「いや、分かってるが。」

「分かってんのかよ!」

「だから、この格好でいるんじゃないか。」

「待て待て待て。え?ナニ?お前、その格好している理由ってそれなのか?」

「それだけじゃないけど、な。」

「・・・ならいいけども。」

「それだけだったらどうするんだ?」

「さすがにそれは説教コースだ。」

「春希の説教か、たまにはいいかもな。」

「ちょっと待て。この間もしたばっかだし、たまにはどころの騒ぎじゃないだろ?」

「そうだっけか?」

「お前、聞き流してたな!?」

「いや、多分途中で寝てたんじゃないか?」

「・・・背中が段々重くなってきた理由はそれだったのか。」

「その方が嬉しいくせに。」

「いや、さすにがそれはなんか違う。」

「そうかぁ?・・・あたしは嬉しいけどなぁ。」

「かずさ?」

「こうしてると春希が喜んでくれるんだ、それだけであたしは嬉しい。」

「確かにこの体勢は色々と幸せだからなぁ。」

「だろ?だからあたしも幸せだ。」

「それは何よりだけどな。」

「それでさ、春希、仕事もう少しで終わりそうか?」

「多分。それがどうかしたのか?」

「いや、それなら準備しておかないとと思ってな。」

「準備?何の?」

「身体のだよ、ムッツリ委員長。」

「・・・ムッツリってお前な。」

「だって、お前なんのかんのでうるさいじゃないか。場所を考えろとか常識がどうとかさ。」

「当たり前だ、TPOってのものあるし、俺は常識を捨てたくないの。」

「あたしは欲には素直だ。だから、春希はムッツリってことだ。」

「その『だから』に致命的な誤用があることに気づいてくれ。」

「いやないだろ。」

「というか大人しく待っていてくれ。でないと、仕事が終わるのが遅くなる。」

「それは困るぞ。そしたらあたしが我慢できなく・・・なるだろ。」

「いや、本気で我慢してくれ。お前に本気出されたら、俺には抵抗できない。」

「だから、我慢して待ってるだろぉ?」

「だったらこの体勢が危険なことも理解してくれ。」

「胸だろ?」

「それだけじゃない。全部だ。」

「全部?」

「お前の温もりも匂いも柔らかさも声も、全部だって。お前もそうなんだから、俺だってそうだ。」

「・・・それもそうか。」

「ああ。だから、せめてもうちょっとだけ待っててくれ。」

「ああ、分かった。春希が望むならあたしは待ってるさ。こうしていられるなら、いくらでも待てるさ。」

「長く待たせることはしないさ。」

「そうだといいな。さすがにもう5時間は待ちたくないしな、あたしも。」

「・・・・・・・懐かしいことを。」

「ああ、・・・ダメか?」

「いや・・・ダメじゃないさ。」

「でも、今なら5時間でも6時間でも待ってるだろうけどな。」

「それこそ、何をいまさら、だ。」

「・・・それも、そうだな。」

「ああ・・・。こっちはもうちょいだから、それまでに用意しておいてくれよ?」

「そういう春希は?」

「さっき言ったろ?」

「それならあたしだってさっき同意したろ?」

「そうだったなっと。」

「ああ。だから、もう少しだけ、こうしてるさ。」

この場所で この家で

ここで、春希を待つ

春希の背中で 春希を待つ―――――――


~~~~~~~~~~~~~~~~~
紆余曲折あり、11月末に公開が12月の中旬になってしまったという体たらく
リアル事情もありましたが、やはり風邪にやられたのが大きかったですね。

そんなわけで、秋から冬にかけてのいつもの光景です
毎年似たような短編かいてるので今年分なかんがありますが。

本当は後半はもっと重たい方向にいってたのですが、そんな構成するつもりがなかったのを
慌てて修正かけたものです

本当はもっと甘い話を書きたかったのですが、これはこれで、ということで掲載いたしました。


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感想

スマートフォン版の表示変わったのですね、個人的にはこちらの方が見やすいです。
今回のブログ主様の話も含めてたまたまだとは思うのですが、ここ何日かで更新された他のWA2ssの話も春希とかずさの仲睦まじい話やちょっとコメディタッチな内容の話でした。アニメの#11が春希とかずさの修羅場話だったので、他のブログでもコメントしましたが、こういう内容の話はホッとした気分に成ります。因みに個人的な話の甘さ加減の評価は、こちらの話が一番です(^_^)。

No title

tune様、こんばんは。

スマホ関連は恐らくFC2がなんらかの改変をしたのかと考えます。こちらは何もしておりませんので。

それと、WA2のSSが他にもあるという話に大変興味が湧きました。もし、可能であれば、それらのサイト様をお教えいただければと思います。

個人的にはもっと砂糖をぶちまけたものも作りたいとか思ったりしてますが、キャラにそうさせるのが難しくて、難しくて。

なにはともあれ、いつもご覧になり、コメントしていただいてること、感謝です。
ありがとうございます。

お教えします

コメントへのご返事ありがとうございます。時に長々とした物になってしまって申し訳ないです、もう少し簡潔な文章にしたいとは思っているのですが。
先のコメントのご質問の件ですが、私がいつもの定期的にアクセスしているのは、
「恋雪聖夜」というサイトと「White Album2ss まとめwiki」いうサイトです。他にも2~3箇所有りますが、今でも定期的に更新されているのは、先に上げた二つのサイトです。
「恋雪聖夜」の方はこちらのブログと同じく、かずさTrueEnd後の物語で、「ssまとめwiki」の方は色々な内容の物語がたくさん掲載されていて、今現在定期的に更新されているのは、雪菜TrueEnd後の物語です。実は先のブログ主様のコメントは少々驚きました。というのは、「恋雪聖夜」というサイトのリンクの中に「ssまとめwiki」とこちらのブログ名があるので、すでにご存知だと思っていたからです。ひょっとしたらこの二つのサイトは知っていた上で他にも無いかとお尋ねされたのかもしれないので、私が知っている限りのサイトは後、アルカディアという二次創作小説専門のサイトがあり、そこでもWA2関係のssが有りますが、半年から一年以上更新されて無い物が多いです。
また長くなってしまいましたorz。

感謝です

すぐに返信していただき、ありがとうございます。
まとめWikiとArcadiaは昔からあるので存じてましたが、更新があまりない印象だったのでこの所完全ノーチェックでした。まだ更新があるのですね、また定期的に訪れたいかと思います。『恋雪聖夜』様は、つい先日、風邪で寝込んだ時に暇なので検索かけた際、偶然知ったばかりだったりしますが、あちらも長編かいておられるようですね。リンクに関してもその時知ったのですが、こちらは関与してませんので~という状況だったり。なんだか宣伝していただいてるようで、申し訳ない気もいたしますが。
とにはかくも、わざわざ情報、感謝いたします。
アニメ化でSSが増えることを期待してたりしたんですが、なかなかそう簡単には、ですね(笑)
プロフィール

海雪 海辺月

Author:海雪 海辺月
現在、White Album2 SS、特に冬馬かずさ SSを執筆がメインです。
目次はカテゴリーの未分類においてあります。
Eメール:umiyuki_4s@yahoo.co.jp
@を半角にしてください
メアド載っけてないことに今さら気づきました・・・

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