スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

秋を迎える、この場所で

夏が終わり、秋がくるんだな―――

かずさは春希に抱かれながら、春希を抱きしめて眠るベッドの中で
季節が移り変わるのを感じていた

時間は5時を過ぎようとしているのに
世界は夜明けを迎え始めたばかりでまだ明るいといえない

夏の始まりには早4時過ぎにはもう明るかったはずなのに

今は、空が青に少しずつ変わろうとしているくらい

まだ夜明けは始まったばかり

もう、夏ではなくなることを伝えている

鳥の鳴き声もセミの鳴き声もない

響くのは夜も朝も虫の音だけになっていた



そして、季節の移り変わりは自分たちにも表れている

触れ合っていてさえ汗ばむこともなく

むしろ暖めあっているかのよう

素肌を撫でる僅かな風は冷たささえ感じるから


気がつけば、もう変化している
気がついた時には変わった後

変化は望むと望まざるとやってくる

そんなことを季節が教えてくれてるよう


でも、知っていることだ
いつだって唐突で おかまいなし

抵抗してみたって、涼しく冷たい風が通り過ぎていくだけなんだと―――


などと後ろ向きな考えになっていたのを切り換えるために頭を軽く振り、思い直すことにする

それを恐れる日々はもう終わりにした

今はやってくるなら、受け入れて進めるんだ

季節の流れにあわせて暮らすように

時々で変わることをを認めていけばいい



あたしが今の自分と今までの自分を認めているように

かつて世界の全てを否定してきたここで

そんな自分を見つめ返し、懐かしむことさえできるようになったように

呪っていた家族さえ大切にしているように



変われば変わるもの

時間の流れの中で 関係は変わり、世界は変わっていった

そして今、こうして春希の腕の中に辿り着いた

春希の温もりに包まれて眠る日々がある

春希を好きなだけ、想いのまま抱きしめられる日々がある

そこに付随する理由は、後ろ髪を引く物は、薄れていった

変化とは可能性であり、時間とはそれを生み出すもの

逃げたって逃げられるものじゃない

流れの中にあっても、流れから離れたとしても

変化は必ず訪れる

変化のない世界というのは、ないんじゃなくて
見ないようにしているだけ

ないと思い込んで、あっても見なかったことにしているだけでしかない

そんな世界にあたしも春希もかつてはいた

2人だけの世界に逃げ込んでいた

あたしは弱いから 春希は強いから

それを分かるようになったのも、変化の一つだろう

そこから抜け出して、こうして時間の流れに身をゆだねながら振り返る

この場所でそれができる


それは何よりの変化だ

それくらいに 月日が過ぎて 季節は巡った

そしてまた季節は流れていくから

あたしは春希の腕の中で そっともたれかかる

これからも2人でいられるように

しがみつくのではなく 共にあるように

抱かれながら 抱きしめて 秋の夜長を超えて 夜明けを迎える


今朝も また 日が昇る


2人にも朝が来る



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~  



今回はかずさ心情で書いた季節SSです
もう何度も書いているテーマではありますが、場所が冬馬邸ということで
かつて、世界を恨んでいた場所で、春希に抱かれながら、そんな自分を振り返ることをできる
そんな成長を遂げたかずさを書いてみました

また季節が秋なのがポイントだったりします

ということで、季節SSでした~

スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

幸せの理由

更新お疲れ様です。
かずさが今回のssにある様な季節の移り変わりを感じ取る余裕が持てる様になったのはやはり春希と結ばれている安心感のおかげでしょう。
ただそこに至るまでの紆余曲折は生涯忘れることのない出来事ですから今回の様に季節の移り変わりを感じながらその度に喜びの裏の苦い思いも感じているのかもしれませんね。
次回も楽しみにしています。
プロフィール

海雪 海辺月

Author:海雪 海辺月
現在、White Album2 SS、特に冬馬かずさ SSを執筆がメインです。
目次はカテゴリーの未分類においてあります。
Eメール:umiyuki_4s@yahoo.co.jp
@を半角にしてください
メアド載っけてないことに今さら気づきました・・・

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。