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ここは東京から離れた 海の見える場所

夏になって 2人でやってきた

日々暮らす場所とは離れて

こうして海を眺められる場所まで



ここは 東京から離れた 海の見える場所



そんな場所だから思う 

逃げてきたのだろうか と

心のどこかで思ってしまう



“夏”に逃げる理由なんてないけども

だからといって“2人だけの季節”を 

居られなくなって出ていった東京で

割り込んだような 落ち着かなさのある東京で

2人だけで過ごすことなんてできない

2人の心にかかる十字架は 軽くないものだから


だから 逃げきてた

そんな思いが潮風に吹かれても離れてくれない

東京にどこかまだ慣れていなくて

2人とも決して短くない時間、あそこで過ごしてきたのに

思い出と言える場所は全てあそこにあるのに

居てはいけない場所のような 罪悪感があるから

そんな東京から離れて 海が見える場所にやってきたのだ



夏の青空に

浮かぶ白い雲

綺麗な青い海

通り過ぎる潮風は心地よく

海水浴の人たちの楽しげな雰囲気

その全てが気分を明るくさせるはずなのに

世界はこんなにも美しいのに


切ない


2人で来た海の景色は 

切なさを消してくれはしない

夏の明るさと 暑さが 心の暗闇を吹き飛ばしてくれそうなのにそんなことはない

むしろその明るさゆえに

自分たちを浮き彫りにしてくる

光が強ければ強いほど 影が濃く浮き出るように

夏を楽しむ人たちの中の 自分たちという異物を映し出しているようで

誰にでも 過去があって 背負ってるものがあるはずなのに

“悔い”が2人にそう思わせる

今も東京で一人歌っているかもしれない人がいることが

2人の心に影を生むのだ


それでも、夏の間

あの街に居続けることができなくて

かといって山に向かっていくこともできないまま

都会を感じさせない場所だからと 海にやってきた


どこかで洗い流してくれることを期待しているのもかもしれない

寄せては返す波が 自分たちの闇と罪を

もしくは異国へと続く ヨーロッパまで繋がるこの海を見ることで

2人だけの世界と時間を 思い返したくなっているのかもしれない


理由を探せばいくらでもある

でも どう言いつくろったって

結局は さっきの通り

東京には いられない

山には向かえない

温泉を思い起こさせる山には

だから 海に来た

そういうことなのだ

明るく 賑やかな 海に。



「海にきた、な。」

「ああ、海にきたな。」

そんな理由できた海だから

2人の表情は周囲の賑やかさとは対照的に固いもの

とても海に来たことを 喜んでいるようには見えない

夏の海にふさわしくない 2人

「でも、やることないな、あたしたち。」

かずさは影の差す表情のまま言った言葉に 春希も苦笑いのまま頷く

「ま、最初からそんなことは分かってたことだけど。・・・でも、ここでどうするんだ?」

「どうしようか。」

春希にだって案はない

旅の目的はもう達成した

そこからどうするかなんて、考えてるはずもなく

でも、何もしないのでは時間がありすぎる

時間があるということは、時に人を蝕む

それをよく知る2人だから

何もせずに2人でただいることを良しとできない

「海で泳ぐとか浜辺でバカンスとか俺たちには似合わないしな。かといってホテルに引きこもるのも何しに来たのかやらだし。」

海を楽しむこともできない 無為に2人で時を過ごすこともできない

できないことばかりの2人

そもそも海に来たのだって できない から

できることが少なすぎるのだ

「せいぜい散歩かドライブくらいか、それだと。」

「少し潮風に吹かれながら歩くとするか、暑いけれども。」

「暑さも、潮風も、いつもと違うからいいんじゃないか?」

暑がり寒がりのかずさがもらしたそのセリフが今の心境をよく表していて

それを隣で聞く春希もそれに静かに同意するだけ

違うことが 大事だから

「その前に日焼け対策だな、さすがに何もせずに歩くと後で大変だ。」

かずさも特に文句なく従う

「これだけ眩しいもんな。」

外国に来たわけでもないのに、都会と海辺では日差しの強さが違う気さえする

そんないつもと違う風景と風と日差しの中

2人は歩き出す


ここは東京から離れた 海の見える場所―――



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ということで、毎年夏の恒例海の見える景色でのSSとなります。
単純に私が海が好きなのでこうして性懲りもなく海を取り入れた夏のSSを書いております。

といいつつ、既に季節は秋になりましたよね・・・

早いものでもう9月 既に秋の気配がする今年ですが
まずは長編をの方を仕上げてから秋についてネタがあれば書こうかなと考えています。

そんなわけでいつもの懺悔タイムでした~・・・。


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非公開コメント

お互いに

更新お疲れ様です。
春希もかずさもお互い仕事=趣味みたいな人間ですから今回のようにバカンスにきても時間を持て余すだけなのでしょうね。
でも裏を返せば日頃は時間に追われているだけに時間を持て余すような状況は二人にとっては贅沢な事なのでしょう。
次回も楽しみにしています。

No title

 いつも似たようなセンチメンタル懺悔ポエムばかりで変わり映えしませんね。
つまらないです。
プロフィール

海雪 海辺月

Author:海雪 海辺月
現在、White Album2 SS、特に冬馬かずさ SSを執筆がメインです。
目次はカテゴリーの未分類においてあります。
Eメール:umiyuki_4s@yahoo.co.jp
@を半角にしてください
メアド載っけてないことに今さら気づきました・・・

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